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子どもの体温が40℃近くまで上がり、なかなか下がらない状態が続くと、多くの保護者は強い不安を感じます。「様子を見ていて大丈夫なのか」「すぐ受診すべきなのか」と迷う場面も少なくありません。
本記事では、子どもの高熱が40℃前後で続く場合を想定し、考えられる原因、年齢別の注意点、受診の目安について小児科医の視点から解説します。
子どもの熱が40℃まで上がることは珍しいことではない
子どもの発熱は、大人に比べて高く出やすい特徴があります。この章では、高熱が出やすい理由を整理します。
乳幼児や小児は免疫機能が発達途中のため、ウイルスや細菌に対して強く反応し、39〜40℃の高熱になることがあります。また体温調節機能も未熟なため、短時間で急激に体温が上がることもあります。
高熱そのものだけで重症度を判断するのではなく、全身の様子を合わせて見ることが重要です。
「40℃の熱が続いている」と感じたときに確認したいポイント
熱の数字だけに目が向きがちですが、家庭で観察すべき点は他にもあります。この章では判断の助けになる視点をまとめます。
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元気があるか、ぐったりしているか
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食事や水分が摂れている
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尿の回数が減っていないか
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呼吸が苦しそうでないか
同じ40℃の発熱でも、比較的元気な場合と、明らかに様子がおかしい場合では対応が変わります。
子どもの高熱(40℃前後)が下がらない主な原因
高熱が続く背景には、いくつかの代表的な原因があります。あらかじめ知っておくことで不安を整理しやすくなります。
ウイルス感染症
インフルエンザ、アデノウイルス、突発性発疹などでは、40℃近い発熱が数日続くことがあります。解熱剤を使っても一時的にしか下がらないことも珍しくありません。
細菌感染症
肺炎、尿路感染症、中耳炎などでは、高熱が持続しやすい傾向があります。熱が5日以上続く場合は、細菌感染を考慮する必要があります。
急激な体温上昇に伴う反応
短時間で体温が上がることで、熱性けいれんを起こす子どももいます。多くは一過性ですが、初めての場合は医療機関での評価が必要です。けいれんが持続する場合は救急車を呼びましょう。
解熱剤を使っても熱が十分に下がらない理由
解熱剤を使用しても40℃近い体温が続くと、不安になる方が多いでしょう。この章では解熱剤の役割を説明します。
解熱剤は体温を平熱に戻すことを目的とした薬ではありません。体を楽にし、水分摂取や睡眠を助けることが主な目的です。そのため、1〜2度程度しか下がらない場合もあります。
ただし、使用後も全く変化がなく、ぐったりした状態が続く場合は受診を検討しましょう。
年齢別にみる「40℃前後の高熱」が続く場合の注意点
子どもの年齢によって、高熱が続く場合の注意点や受診の目安は異なります。ここでは年齢別に解説します。
年齢別にみる高熱の特徴と受診の考え方
乳児(0〜1歳)の場合
乳児の高熱は、重症化のサインが分かりにくい点が特徴です。哺乳量が減る、尿が少ない、反応が鈍いといった変化がある場合は、早めの受診が勧められます。
幼児(1〜5歳)の場合
幼児期ではウイルス感染による高熱が多く見られます。40℃近い熱が2〜3日続くこともありますが、元気がなくなる、呼吸が荒い、嘔吐や腹痛を伴う場合は注意が必要です。
学童期(6歳以上)の場合
学童期では40℃の高熱は比較的少なくなります。そのため、高熱が数日続く場合は、肺炎やインフルエンザなどの可能性も考慮し、医療機関での相談が望ましいでしょう。
すぐに医療機関へ相談したい症状
高熱があるとき、緊急性の判断に迷うことがあります。この章では、受診を急ぐ目安を示します。
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呼びかけへの反応が弱い
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意識がはっきりしない
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呼吸が苦しそう
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水分がほとんど摂れない
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尿が長時間出ていない
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けいれんを起こした
これらが見られる場合は、体温に関わらず医療機関へ相談してください。
家庭でできる基本的な対応
受診までの間、家庭でできる対応を知っておくことで落ち着いて行動できます。
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無理に解熱させようとしない
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室温や衣服を調整する
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こまめな水分補給を心がける
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解熱剤は用法用量を守って使用する
過度に冷やしすぎてはいけません。
まとめ|高熱が続くときは「様子」と「不安」を大切に
子どもの高熱が40℃前後で続くときは、体温の数字だけで判断せず、元気度や行動の変化を見ることが大切です。保護者が強い不安を感じる場合も、受診の大切なサインです。迷ったときは、医療機関へ相談することが安心につながります。





